日本精神保健看護学会誌
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精神科病棟における看護師の退院に向けての援助
清家 太美子
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キーワード: 退院, 精神障害者, 看護援助
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2007 年 16 巻 1 号 p. 32-39

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抄録

病院精神医療は大きく変わりつつあり、短期入院患者が増加傾向にある。本研究の目的は、精神科病院の病棟での看護師による退院に向けての援助の現状を記述し、今後の退院援助のあり方を検討することである。対象者は精神科病棟の看護師5名である。精神科病棟にて看護師が行う退院に向けての援助の場に参加観察し、言動を記述した後、フォームを作成し記録を分析した。その結果61のコードが得られ、9のカテゴリーが抽出された。さらに、退院に向けた援助として常に実践されていたことは、患者本人が睡眠状態を含む現在の精神状態をどうとらえているかの確認及び援助と薬の自己管理であった。そして、共通して援助していたことは、通院、対人関係、昼間の過ごし方、食事、身体症状、趣味、洗濯・更衣・入浴、についてであった。このことから精神科病棟の看護師は、患者への退院援助として、睡眠状態を含む現在の精神症状と薬の自己管理を重要ととらえていることが記述できた。これらの結果を踏まえ、看護師が入院の早期から退院に向けて意識的に働きかけるなかで自信や信頼感を育み、退院に向けての援助が患者に利益をもたらすであろうことが示唆された。

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© 2007 一般社団法人日本精神保健看護学会
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