日本精神保健看護学会誌
Online ISSN : 2432-101X
Print ISSN : 0918-0621
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研究報告
  • 柏 美智
    2017 年 26 巻 2 号 p. 1-10
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,新卒看護師が仕事上の困難への対処の仕方を見出すプロセスを明らかにすることである.新卒で就職した3年目の看護師8名を対象に,就職してから現在までの困難とその困難への対処の仕方を中心に半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析を行った.その結果,28概念が生成され,新卒看護師が困難への対処の仕方を見出すプロセスとして,【初めての事に上手く対処できないが,留まる努力をする】【できない不安があるため,必死に仕事を覚える】【看護師としての適否にゆらぐ一方,支えの実感から自分の責任を自覚する】【完璧を求め自分を追い詰める反面,前向きな自分の変化に気づく】【経験を積む中で形を変えて現れる困難に悩むが,一歩踏み出す】【離職を考える】という6カテゴリーが見出された.

    これら6カテゴリーは,看護師が新卒1年目から3年目を迎える経過の中で体験する特徴的な困難と対処の仕方を含んでおり,個々の看護師がその時々の状況に応じて,自ら対処の仕方を見出しながら前進するプロセスとして捉えられた.それは,看護師の持つレジリエンスという視点から考察することができ,新卒看護師のレジリエンス獲得への支援が職業継続への支援のあり方の一つとして示唆された.

  • 糸島 弘和, 井上 幸子
    2017 年 26 巻 2 号 p. 11-20
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    緒言:精神障害者が地域生活を継続するためには居場所が必要であると言われている.本研究は,精神障害者が感じる居場所感が地域定着や社会参加への関心に関連しているかどうかを明らかにすることを目的に実施した.

    方法:A県内の通所施設を利用する精神障害者を対象に,自記式あるいは聞き取りで調査票への回答を依頼し,231名よりデータを収集した.独立変数を居場所感,従属変数を社会参加への関心とし,ロジスティック回帰分析を用いてオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出した.

    結果:精神障害者の居場所感が高いことは,社会参加への関心が高いことに有意に関連しており,調整モデルでも同様の結果であった(OR 1.34, CI 1.20–1.49).居場所感尺度の3つの下位尺度は,いずれも社会参加への関心と関連があった.

    結論:精神障害者の社会参加への関心を高めるためには,居場所感を高める支援が有効であることが示唆された.

  • 岩本 祐一
    2017 年 26 巻 2 号 p. 21-30
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,精神看護専門看護師(以下CNS)が行う精神科長期入院患者の退院に向けた支援を明らかにすることである.1年以上入院しているケア困難な精神障害者への支援および治療チームへのコンサルテーションを行っているCNS7名を対象に半構造化面接を行い,CNSが行う支援に関するデータを得た.データの分析にはGTAを用いて質的に分析を行った.その結果7つのカテゴリーと26のサブカテゴリーが抽出された.CNSは病棟看護師とケアを振り返り,提供できているケアとできていないケアを明確にしていた.また,患者への介入の糸口が見えない病棟看護師とその患者との治療的な関係を構築していた.さらには,長期入院患者が新しい試みを行う際に動機づけを明確にすることや,患者家族に対しての支援を行っていた.

第27回日本精神保健看護学会学術集会
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