2023 年 32 巻 2 号 p. 50-59
【目的】本研究は精神科看護師のアサーティブネスと精神科看護ケア技術との関係を明らかにすることを目的とした.
【方法】Z県精神病院協会会員5施設の精神科看護師500名を対象に基本属性,J-RAS30項目,精神科看護ケア技術37項目の郵送質問紙調査を行った.
【結果】有効回答数169名(有効回答率75%)を分析対象とした.アサーティブネス平均値±SDは–7.03 ± 21.48でアサーティブネストレーニング目標値範囲内であった.精神科看護技術とアサーティブネスとの関係では独立変数に基本属性,アサーティブネス下位尺度得点,従属変数に精神科看護ケア技術得点とした重回帰分析の結果,精神科看護実習指導年数(β = .59, p < .001),「仕事上の自己主張」(β = .28, p = .05)が正の標準化係数(調整済R2乗=.33)を示した.
【結論】精神科看護ケア技術を高めるためには「精神科看護実習指導年数」「仕事上の自己主張」の増加が関係することが明らかとなった.