応用統計学
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対応のある2標本の区間データに基づく一般化符号検定
仮谷 太一
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1987 年 16 巻 2 号 p. 77-88

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抄録

眼底出血の起こった時点とか,特定乳歯の萌出日時などは,それらの生起を連続的に観測することは困難であるから,正確な生起時点を知ることはできない.また,われわれの血圧を1分おきに数回測定してみると,かなり大きく変動していることが分る.生体の他の特性値についても同様な振舞いを示すものが少なくない.このような場合には,個体の特性値を単一の値で表示するよりも,その値を内に含む区間データとして表示するのが妥当のように考えられる.
この小論では,対応のある2標本の各個体特性値がそれぞれ区間データで与えられている場合に,位置母数の差についての新しい検定法を提案する.この検定では,標本サイズはあまり大きくないものとして,検定統計量の漸近分布に頼らず,同順位データの存在にも影響を受けない精密検定(直接確率による検定)を基本としている.また,この検定のために開発したBASICプログラムを,数値例に適用し,その結果を示した.

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