標準正規分布の上側確率からパーセント点を求める新しい近似公式を提案する.正規分布のパーセント点を求める近似式は古くから研究され多くの公式が導かれている.しかし,まだコンピュータの組み込み関数として提供されては居らず,NUMPACの名で名古屋大学で公開されている数値計算サブルーチンライブラリに関数ACNDCがあるだけである.ここに報告する公式は使用する定数の個数が6個の,相対誤差一様有理関数近似式で単精度計算ではほぼ精度一杯の値が得られる.定数の個数が同じ6個のHastingsらの公式と比べ相対誤差は10-2程度精確であり,単精度用のACNDCと同等の公式である.NUMPACの関数が手に入らない場合やFORTRAN以外の言語でプログラムする場合にNUMPACの関数の代わりとして推奨できる公式である.