応用統計学
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一般化逆回帰推定量の外れ値に対する頑健性
山田 秀
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1994 年 23 巻 3 号 p. 155-162

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抄録

目的変数yと説明変数xとの間に線形回帰モデルが成り立つ場から,n組のデータが独立に収集され,さらにxが未知の水準X0のもとでyに関する新たなデータがm個収集されたとする.このとき,これらのデータからX0を推定することは,回帰の逆推定問題と呼ばれる.X0の推定量としては,一般化逆回帰推定量等がある.本研究では,新たなm個のデータの中に外れ値が1つ存在する場合をとりあげ,外れ値がこの推定量に与える影響についての考察を行う.まず,外れ値が一般化逆回帰推定量の期待値,MSEに与える影響について漸近的に考察を行う.そして,外れ値の存在によるMSEの増加を避けるために,実際的な観点からは平均の外れの影響を考慮する必要があることを示す.この結果を踏まえ,従来提案されている推定量に,メジアンを代入した一般化逆回帰推定量,偏りを修正した一般化逆回帰推定量を加えて数値的に検討を行う.以上の結果をもとに考察を行い,mが3以上の場合には,メジアンを代入した一般化逆回帰推定量を用いればよいことを示す.

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