地域社会学会年報
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特集 都市における共同性の再構築
都市における共同性の再構築をめぐって
吉野 英岐
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2019 年 31 巻 p. 5-13

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抄録

2016年5月の第41回大会後に組織された研究委員会は、2018年5月の第43回大会シンポ ジウムまでの2年間、地域社会学会の研究企画とシンポジウムの運営に取り組んできた。研究委員会は今期のテーマを「地域社会における共同性の再構築」として、地域社会や都市において共同性がどのように再構築され、その結果として地域社会や都市の持続可能性がどのように高まっていくのかという点について議論を重ねてきた。 2017年5月の第42回大会が秋田県立大学(秋田県秋田市)で開催されることに続いて、2018年5月の第43回大会が亜細亜大学(東京都武蔵野市)で開催されることを受けて、研 究委員会は第42回大会では農山漁村地域における共同性の再構築を、第43回大会では都市における共同性の再構築を、それぞれテーマとするシンポジウムを開催することとした。 2017年5月に開催した第42回大会シンポジウムでは、農山漁村地域のくらしと農林漁業 の存在基盤としての農村空間、山林、漁場などの共用資源・共有財の管理、利用、運営形態の実態と課題について3人から報告をいただき、その報告をもとにした論文を『地域社会学年報第30集』(地域社会学会編 2018)に寄稿していただいた。また私自身も研究委員長として、解題的な文章を執筆した(吉野2018:5-14)。 本稿では第42回大会以降の研究例会の内容と、第43回大会シンポジウムについて、経緯と内容を紹介したうえで、論点を整理し、今後の課題を述べる。

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