村落社会研究ジャーナル
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特集Ⅱ
コロナ禍における調査・研究を考える
髙村 竜平稲垣 京子横山 智樹上原 和甫吉野 英岐飯田 悠哉
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2021 年 28 巻 1 号 p. 45-56

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抄録

 COVID-19 の世界的流行は、研究者の調査・研究にも大きな影響を及ぼしている。この点について 2020 年度の日本村落研究学会大会におけるジャーナルセッションで、渡邉悟史会員から以下のようなコメントがあった。「新型コロナの影響で、フィールド調査の中断などが起きていると思います。これはとくに博士課程等キャリア初期の方々に深刻な問題で、ゆくゆくは投稿論文へ影響が及んでいくと考えますが、ジャーナル編集委員会としてこの点をどのように評価していらっしゃるかご教示ください」この指摘の通り、村落研究が重視してきたフィールドワークはもちろんのこと、文献や資料収集といったライブラリーワークにも大きな制約がかかっている状況がある。また当然ながら、研究対象である地域と人々の暮らしにも深刻な影響は及んでおり、今後もさまざまな形で研究者の活動に影響を及ぼすことが予想される。
 そこで村研ジャーナル編集委員会では、「コロナ禍における調査・研究への影響」について考える記事を企画し、現在の困難な状況において、研究者たちが抱える問題を共有したうえで、編集委員会さらには学会として、この状況にどのように立ち向かっていけるのかを考える手がかりを得たいと考え、本企画に至ったものである。困難な状況下で執筆してくださった各会員に、お礼を申しあげたい。

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© 2021 日本村落研究学会
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