村落社会研究ジャーナル
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論文
  • ──大阪府立園芸高等学校能勢分校における裁縫教育に着目して
    徳山 倫子
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 28 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 2021/10/25
    公開日: 2022/10/03
    ジャーナル フリー

       The purpose of this paper is to discuss the acceptance of home economics branch schools during the founding period of high schools under the new system, focusing on Nose Branch School of Osaka Prefectural Engei Senior High School. After World War II, the students of primary schools entered high schools under the new system; in rural areas, they entered branch schools, in which courses were separated based on gender. In Nose area, previous school that was called seinen-gakko educational facility for training youths was abolished, and new school was established. Most girls did not enter the new high school, so many parents, especially fathers, had them take jobs out of the village or practice sewing; few parents thought it was better to provide good education for their daughters. The place of new school was changed, so the distance was extended for many students compared to previous school. Therefore, students did not like the change of school place. In home economics branch schools, students spent many hours sewing; however, some students dropped out to practice sewing in private schools. Because it was very important to master sewing for young women in 1940s, some parents did not approve of the high school’s curriculum. Also, girls and their parents who hope to leave home did not require the education to train famer’s wives. To enter the high school of new system was not necessarily temping for girls and parents in rural area. Therefore, it was difficult for them to accept new school.

特集Ⅰ
  • 村研ジャーナルのこれまでの蓄積から
    芦田 裕介, 市田 知子, 松村 和則, 望月 美希
    原稿種別: 総説
    2021 年 28 巻 1 号 p. 13-44
    発行日: 2021/10/25
    公開日: 2022/10/03
    ジャーナル フリー

     2020 年度の日本村落研究学会大会では、「ジャーナルセッション」を企画した。これまで『村落社会研究ジャーナル』(以下『村研ジャーナル』)が担ってきた意義と役割を検討しながら、今後のジャーナルのあり方、ひいては村落研究のあり方を考えようというのがこのセッションの目的である。
      いうまでもないことだが、本学会においては、農林漁業、農村、地域社会といった対象をめぐり学際的に研究が展開されてきた。つまり、研究対象に対する関心そのものは大きなところで共有されながらも、分析手法や問いの設定の仕方には多様性を有してきたということになる。イエ・ムラ論は本学会にとっては大きな意味を持つ理論設定ではあるのだが、必ずしもそれぞれの研究がその枠づけのなかにあったわけではない。そして『村研ジャーナル』では媒体の性質上、既存の議論の方法を超えて、先進的な研究の試みを展開されてきた。
     ただ、学会を取り巻く事情は大きく変化している。投稿論文数の減少の要因にもなる大学院生数の減少、類似の研究を展開できる場となるような大小さまざまな学会の存在、大学等の研究機関における独自のプロジェクトや研究枠組みの創出といった動きのなかで、村研とはどのような問題関心や議論を共有する場なのかということを問われるべき時期にさしかかっている。もちろん、これは本学会に限ったことではなく、さまざまな学会や学問分野においても同様の事態に直面しており、少なくとも人文科学の諸領域においてそれぞれが問うていかねばならない問題でもある。
      この「ジャーナルセッション」では、「村落研究」が、自明な領域であるかのようにみえながらも、それぞれの時代の要請や、広く学界の動向を背景に、問いの立て方の幅が転位/変容してきたことのたどり直しを試みた。この「問い」の転位/変容は、学がどうあるべきなのか、という問いとつながっている。いくつかの切り口から、これまでの『村研ジャーナル』の掲載論文を検証し、今後、どのような研究の展開があるべきで、そしてどのような関心を共有していくべきなのかを考える礎にしたい。


    *日本村落研究学会では、1994 年から『村落社会研究』の刊行を開始し、第14 巻から『村落社会研究ジャーナル』と改題した。 この特集では、叙述が繁雑になることを避けるため、適宜『村研ジャーナル』の略称を用いることとする。

特集Ⅱ
  • 髙村 竜平, 稲垣 京子, 横山 智樹, 上原 和甫, 吉野 英岐, 飯田 悠哉
    原稿種別: 総説
    2021 年 28 巻 1 号 p. 45-56
    発行日: 2021/10/25
    公開日: 2022/10/03
    ジャーナル フリー

     COVID-19 の世界的流行は、研究者の調査・研究にも大きな影響を及ぼしている。この点について 2020 年度の日本村落研究学会大会におけるジャーナルセッションで、渡邉悟史会員から以下のようなコメントがあった。「新型コロナの影響で、フィールド調査の中断などが起きていると思います。これはとくに博士課程等キャリア初期の方々に深刻な問題で、ゆくゆくは投稿論文へ影響が及んでいくと考えますが、ジャーナル編集委員会としてこの点をどのように評価していらっしゃるかご教示ください」この指摘の通り、村落研究が重視してきたフィールドワークはもちろんのこと、文献や資料収集といったライブラリーワークにも大きな制約がかかっている状況がある。また当然ながら、研究対象である地域と人々の暮らしにも深刻な影響は及んでおり、今後もさまざまな形で研究者の活動に影響を及ぼすことが予想される。
     そこで村研ジャーナル編集委員会では、「コロナ禍における調査・研究への影響」について考える記事を企画し、現在の困難な状況において、研究者たちが抱える問題を共有したうえで、編集委員会さらには学会として、この状況にどのように立ち向かっていけるのかを考える手がかりを得たいと考え、本企画に至ったものである。困難な状況下で執筆してくださった各会員に、お礼を申しあげたい。

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