視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第18回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
セッションID: O2-2
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口頭発表2
カラー文書に対応したパーソナルコンピュータ上で動作する拡大読書機ソフトウェア
*村山 慎二郎青木 恭太
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抄録

始めに
近年SKYPEやLiveMessangerなどの普及により、高性能のカメラが廉価で入手可能になった。カメラの感度も改善され応答性も改善された。今回これらのパソコンに接続可能な動画カメラを利用した拡大読書機用のソフトウエアを開発した。
従来の拡大読書機の機能にこだわらず、機能を見直した。特に、色の強調やカラー反転は、弱視者の色判定能力を活用する事を目的として機能を吟味した。 さらに、健常者とともに作業を行うことを前提に必要な機能を選定した。
晴眼者には隠されている内容が見えるハーフトーンのマスクなどがその例である
今回リリース版の主な機能
主な機能は以下の通りである。各機能には定義キーを割り当てた。
(1)基本モードは、「カラー」「グレスケール」「白黒」「2色(例青と黄色)」を用意した。
(2)反転表示は従来の「白黒反転」だけでなく、「カラー反転」も用意した。
(3)コントラスト強調、明るさの調整も可能とした。
(4)濃度が調整可能な「縦横のマスク」を用意した。「マスクの幅」「位置」についても調整可能とした。
(5)カメラのズーム機能に頼らず拡大をする「デジタルズーム」を用意した。
(6)色を強調し色の視認性を改善することを目的として「カラー強調モード」を用意した。
(7)グレア対策としての白レベルの調整機能を用意した。 太い文字の資料を拡大し反転すると白の面積が多く、グレアを感じる場合がある。従来の2色モードでの対応に加え、白レベルを調整する機能を用意した。
ゲームパッドを利用した簡単な操作
操作には、キーボードの操作が可能であるが、低価格で入手可能なゲームパッドに拡大読書機の機能キーを割り当て利用できる設計とした。(別途フリーソフトが必要)

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© 2009 視覚障害リハビリテーション協会
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