シミュレーション&ゲーミング
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ハイテク産業の企業戦略のエージェントベースシミュレーション&ゲーミング―ヒューマンエージェントと人工知能エージェントが混在するハイブリッドシミュレーションモデル―
李 皓出口 弘
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2005 年 15 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

現代の産業において,R&D活動は非常に重要である.本論文では,企業の技術開発に関するR&D投資と製品の製造に関する設備投資の配分の問題について,エージェントベースシミュレーションとゲーミングシミュレーションのハイブリッドシステムを作成した.このハイブリッドゲーミングでは,複数のプレイヤーの設備投資やR&D投資の意思決定の結果が,このハイテク市場の需給関係の中で評価され,売れ行きや価格などが決定される.このようなモデルではコンピューターでサポートされたゲーミングのモデル化が必須である.また人工知能エージェントと競うことで,少数な人間プレイヤーでも多数のプレイヤーが必要となる複雑なゲーミングを行うことができる.本稿ではこの手法をハイテク産業の市場モデルに適用し,人工知能エージェントのみのコンピューターシミュレーションと人間プレイヤーのみのゲーミングを融合したハイブリッドモデルを開発した.それを用いて企業の,R&D投資と設備投資の意思決定を分析することで,ハイテク産業内の企業戦略について検証する.また併せて,ゲーミングにおけるハイブリッドモデルの利用は,よりリアルで複雑な社会経済のゲーミングを開発する上で有効であることを示す.ハイブリッドゲーミングシミュレーションの発展が今後のゲーミングとエージェントベースモデリングの発展の双方にとって重要なリサーチプログラムとなるだろう.

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© 2005 特定非営利活動法人日本シミュレーション&ゲーミング学会
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