本研究の目的は,商品販売・購入場面における交渉過程を再現した交渉ゲームを「説得納得ゲーム」(杉浦,2003)のフレームを用いて開発することである.説得納得ゲームは,説得役と被説得役の2つのグループに分かれ,相互作用を繰り返すゲームであり,当初環境教育のツールとして開発されたものである.説得納得ゲームを改変した『SNG:販売編』は,傘やメガネといった商品アイディアの開発を行い,その後,商品を販売する役割と,それを購入する役割に分かれて交歩を行う.販売者はなるべく多くの商品を売ることが求められ,購買者は賢い消費者として自分の気に入った商品を限られた金額の範囲内で購入することが求められる.大学生等を対象とした実践により,このゲームのバリエーションの有効性が確認された.最後に,説得納得ゲームのフレームゲームとしての消費者教育や交渉トレーニングヘの利用可能性が議論された.