いくつかの言葉を再構成していき，概念を生成していく正解のないゲームを開発した．本論文では，このような概念を生成することをテーマとするゲームのスコア指標の導入を試みる．デジタルゲームの利点でもあるリアルタイム性を重視し，生成された概念はいかに創造的であるか，といった事後アンケートを取り入れる代わりに，操作履歴からゲーム終了後直ちにスコアを算出する仕組みである．このリアルタイムなフィードバックは，プレイヤーの動機づけにも寄与するものと考えている．
スコアのアルゴリズムは，所与の言葉の構成要素をいかに組み替えるかに着目して設計した．スコア化への妥当性を，1. 自己の思考変化の認識，2. プレイヤーの属性との関連，3. 習熟効果，の3つの観点で考察し，正解のない創造性を刺激するようなゲームに対するスコアのひとつのあり方を示した．
