中華街の観光振興と「中国文化」の資源化

「地域文化」の再構成の視点から

抄録

1980年代から横浜、神戸と長崎の日本三大中華街では、それまで沈静化していた中国の伝統文化が観光化とともに資源として次から次と発掘し、作りだされていった。本報告では、横浜中華街を例に取り上げ、中華街の発展の歴史を概観した上で、文化シンボルが選出され、資源化されていく過程を分析し、地域社会における中華街および華僑社会の位置づけに関連しながら、地域文化の再構成という視点から、中国文化の資源化問題について検討してみる。