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日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
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日本文化人類学会研究大会発表要旨集
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2025年6月7日(土)
個別発表A会場
屠畜の<不可視化>以降における民俗知の継承
改革開放期中国に復興したハラール産業の事例から
澤井 充生
p. A01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A01
会議録・要旨集
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(225K)
有徳なガストロノミ─
断食食にみる在英インド系女性移民のライフスタイル
濱谷 真理子
p. A02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A02
会議録・要旨集
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本発表の目的は、英国移民都市レスターをフィールドとして、インド系女性移民がどのように複数のホームの間で自己の生き方を構築しているのか、断食を中心とする食実践に着目して明らかにすることである。
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(269K)
酒がもたらす熱狂と没頭の非日常的共同性
フィリピンの日系カラオケパブにおける感情、感覚、物質性の絡み合い
田川 夢乃
p. A03-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A03
会議録・要旨集
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本発表は、フィリピンの日系カラオケパブにおける非日常性の醸成を、飲酒による酩酊に注目して考察する。とりわけ、儀礼における憑依やトランスとの類似性に着目して、人びとがともに熱狂し、場に没頭する状況がいかに生成されているのかを、感情、感覚、物質性の絡み合いから明らかにする。これをとおして、JKTVの接客空間において偶発的に生じる、その場限りの共同性について検討する。
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(188K)
ラップフィルムが包む〈われわれの〉もてなし料理
ウズベキスタン南部地域の民族誌展示は物語る
志田 夏美
p. A04-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A04
会議録・要旨集
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本発表では、ウズベキスタン南部地域のナウルーズ(新春)祭にみられる屋外民族誌展示に並べられた実物の郷土料理を議論の出発点として、現地住民の伝統/文化について、ある種本質主義的な分析を試みる。ウズベキスタン人の美徳「もてなし上手(mehmon do‘st)」を糸口に、自らの腹と客人の腹を同時に満たしうる饗応を常日頃可能にする台所事情を明らかにし、民族誌展示が物語る住民の慣習について考察する。
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(209K)
モンゴル国の「だらだら食い」
「ツァイ・オーフ」の役割
風戸 真理
p. A05-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A05
会議録・要旨集
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自文化の食生活に関わる1日3食の規範を相対化するため、モンゴル国における飲食慣行に関する民族誌学な調査資料をもとに、食事と間食のカテゴリー・関係を再検討した。肉を食べることがホール・イデフ(食事を食べる)、肉以外の飲食物を摂る機会はツァイ・オーフ(茶を飲む)と認識されていた。食事回数は1日に0回だと欠食だが、1回あれば十分とされ、西洋近代的な栄養学の時間枠組みとは異なる独自のパターンがみられた。
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(173K)
災厄を生き抜くコレクティブな「土地の力」
脱植民化と知の協働的創造
村本 邦子
p. A06-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A06
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東日本大震災の「被災と復興の証人(witness)になる」というプロジェクトを立ち上げ、脱植民的実践を目指してフィールドワークを重ねてきた。東北における民話活動は、土地と強く結びつき、先祖たちの知恵を継承する営みであり、大災害という危機に際して、コレクティブな主体が立ち上がり災厄を乗り越える力を発揮していた。これを「土地の力」と呼ぶ。訪問者である私たちも、緩やかに共鳴しながら新たな知に開かれ変容していった。
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(254K)
災禍の記憶を分有する〈私〉
東日本大震災とコロナ禍の間で
丹羽 朋子
p. A07-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A07
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本発表では発表者が2024-5年に首都圏在住の大学生と共同制作した「災禍の体験を語るということ——コロナ禍と東日本大震災」と題するプロジェクトを考察する。本企画はせんだいメディアテークが収蔵する年齢・居住地・被災経験も多様な書き手による東日本大震災の記録を活用し、震災から遠い若者が身近な「コロナ禍」の経験の振り返りや、他者の記録を自らの言葉で語り直す「創作」を通じ、他者の経験への想像力を育むことを特徴とする。
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(182K)
中国湖南省農村部のハス栽培における姻戚関係のはたらき
劉 丹
p. A08-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A08
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本発表は、国家の食糧安全と農業集約化を目指す政策のなかで、換金作物としてのハスの大規模栽培を行う人々の実践に注目し、農業ビジネスにおける姻戚関係のはたらきを考察するものである。
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(140K)
水をめぐる景観と世界観
ペルー、カハマルカ県山村の語りから
古川 勇気
p. A09-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_A09
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近年の水不足や水質汚染は解決すべき喫緊の課題である。本発表の対象地であるペルー、カハマルカ県山村においてもこうした課題は山積である。他方、こうした環境汚染の調査を進めていると、水をめぐる民話や語りを聞くことも多い。そこで本発表では、水をめぐる環境や景観に対して、住民はどのような世界観を持ち、語り継いでいるのかを明らかにする。
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(251K)
個別発表B会場
量子科学者との協働をめぐる試論的エスノグラフィ
カードゲーム「Quantum Quest」の制作をめぐって
森下 翔
p. B01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B01
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発表者は量子技術の専門家らと共同研究を行ってきた。本発表では、その共同研究の成果、とりわけカードゲーム「Quantum Quest」の制作プロジェクトについて焦点を当てて紹介する。本発表では、発表者らの共同研究を、グローバルな科学技術をめぐる環境に対するアイロニカルな応答として解釈する可能性を検討する予定である。
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(226K)
インフラと廃墟の絡み合いを生きる人々の日本神信仰
「時間性のパラドックス」を抱え込んだ現代台湾
林 定緯
p. B02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B02
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台湾各地で実践されてきた、植民地期の支配者である日本人の兵士や警察官の死者を神として祀る「日本神」信仰について、本発表では、先行研究を踏まえながら、現代社会のダイナミズムに注目し、インフラストラクチャーの時間性という視点から、高雄の港湾建設に関わる日本神信仰の事例を論じる。
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(208K)
高齢化する人・街・インフラ(その2)
流雪溝の活性化に向けた実践と「新しい協働」の生成
小西 信義
p. B03-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B03
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積雪寒冷地特有の流雪溝は、住民の協力が不可欠なインフラである。しかし現在、過疎高齢化により投雪の担い手が減少し、持続的な運用が課題となっている。北海道苫前町古丹別地区の町内有志は継続的な協働実践を通じて、流雪溝の利便性向上を実現してきた。本発表では、従来の流雪溝の協働実践に留まらず、この地域で芽生える「新しい協働」について報告し、人間とインフラとの関係論的記述へと議論を深めていきたい。
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(204K)
ゲノム医科学において「日本人」とはだれか?
研究における集団の名づけと社会の応答
石井 花織, 長神 風二
p. B04-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B04
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一方ではその普遍性や共有物としての性質が強調され、他方ではその固有性や、私的所有物としての性質が取り出されるヒトゲノムは、医学研究のデザインや人々のエスニシティとどのように関係するのか。本発表では、国立大学のバイオバンクが作成する「日本人全ゲノムリファレンスパネル」設計に関する事例から、ゲノム医科学における集団への名付けがどのように行わるのかを検討する。もう一つの事例として、「日本人の集団構造」研究に対する研究者に対する人びとの反応を取り上げ、そこで提示された集団観に人びとがどのような応答をしたのかを検討したい。
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(213K)
埼玉県秩父地域における養蚕をめぐる民族誌
3世代の養蚕農家のライフヒストリーに注目して
小澤 茉莉
p. B05-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B05
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本発表は、人間や動植物をはじめとした多種間の関係を捉える「マルチスピーシーズ民族誌」の議論を踏まえ、蚕を育て繭を生産する養蚕という生業をめぐる人間と蚕の関係とその変化に焦点を当てる。具体的に、埼玉県秩父地域における養蚕農家3世代のライフヒストリーを通して、繭の大量生産に向けた養蚕の大規模化から今日の養蚕業の衰退に至る時代背景を整理するとともに、養蚕業における人間と蚕の関係の変化を明らかにする。
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(196K)
中国漁村における海草房集落の変容と住民の対応
山東省栄成市煙墩角村の事例分析
郭 林秀
p. B06-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B06
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本研究では、中国山東省栄成市に点在する海草房家屋を研究対象とし、海草房家屋が時間の変遷とともに現代の社会文化的状況にどのように適応し、変容してきたかを考察する。また、地域住民がその変容に対してどのような認識を持ち、どのような対応をしてきたかに焦点を当てる。調査の結果としては、煙墩角村における家屋は四つのエリアに分かれており、その変容実態を示し、住民の対応には多様な形態が見られる。
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(124K)
インドネシア・東スンバにおける母方交叉イトコ婚の現代的位相
スンバの大学生を対象とした予備的調査の報告
小池 誠
p. B07-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
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https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B07
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母方交叉イトコ婚の現代的位相を研究するため、2024年8月にインドネシア・東スンバ県においてスンバ人学生7名を対象にしてFocus Group Discussionを実施した。その結果、レヴィ=ストロースが提起した一般交換にあたる縁組関係を重視するなど、大学生の母方交叉イトコ婚に対する意識は、1980年代に報告者が東スンバで調査したことと、それほど変わっていないと結論づけることができる。
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(153K)
川瀬祭の運営組織から見る町内社会の構成
中町若衆行事を事例として
馬 斐斐
p. B08-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B08
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本発表は埼玉県秩父市の中町若衆行事を事例にして、川瀬祭の運営組織における役職の配置原理を明らかにし、町内社会の構成を析出することを目的とする。多くの研究者は、祭礼の中心的な運営メンバーや役職は従来からの地縁・血縁に基づく若衆が務めることが習慣となっていると指摘したが、発表者が調査している川瀬祭においては、十数年前には町会が中町に住所がない行事長を承認しなっか事例があったが、その時に、人口減少ゆえに町内の人だけが行事長になれるシステムでは、若衆行事の運営は不可能であると、若衆行事は町会に伝えた。現在では、行事長予定者は数年前から町会費を支払い、町会の名簿を記すことで行事長を認められるようになった。
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(137K)
池間社会におけるハビトゥスとディスタンクシオン
― 誇りたかき海洋民族の階層社会 ―
木下 元
p. B09-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_B09
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宮古諸島最北部の池間島を筆頭に、佐良浜(伊良部島)、西原・西辺(宮古島)の三集落社会にて存在している池間は、ハビトゥスの二つの能力を実践させたスマウツ・コミュニケーションの集落社会共同体である。そこでは集落と個人双方に現れる繊細な権力関係を認識する。元家を基礎に規定された池間階層社会は、ハビトゥスを介した権力と文化資本のディスタンクシオン(社会的判断力批判)による、池間構造社会を表象している。
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(185K)
個別発表C会場
フィールドの共創的再現としての演劇的ワークショップ
カナダ先住民クリンギットの動物観をめぐる模倣から生起するもの
飯塚 宜子, 園田 浩司
p. C01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C01
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本発表では、筆者らがプログラムを開発し実践を重ねる「人類学者のフィールドを共創的に再現する演劇的ワークショップ」の方法論と意味について考察し整理したい。演劇手法は「動的な相互作用」を再現させるメディアと位置付けられるが、俳優や市民との現場でどのように生成し、何をもたらすのか。また当事者がおらず創作ワークも行う本実践の「他者理解としての妥当性」についても、クラパンザーノ等を参照しつつ考察する。
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(323K)
つむがれる実践者の指針
サイエンスコミュニケーション実践活動とライフヒストリーによる実践者の指針構築
加藤木 ひとみ
p. C02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/11
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C02
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実践者のサイエンスコミュニケーションに対する価値観や活動指針が、自身のライフヒストリーや科学館へ来た来館者との対話の中で構築される事例を報告する。先行研究でサイエンスコミュニケーションの価値観や指針について明らかになっていることに対して、本研究がどのような新たな視点が加えられるのかを示したい。
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(124K)
オブジェクト・シアターにおける人間とモノの交渉と葛藤
「人形演劇プロジェクト2000」の事例から
山中 海瑠
p. C03-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C03
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オブジェクト・シアターは、モノの道具性、記号性、素材の機能、形体と質量に基づく動き、比喩的なイメージなど、あらゆる要素を組み合わせて創作する現代人形劇である。1999年から二年間にわたって日本で開催された長期ワークショップの事例を緒に、実践者たちがいかなる葛藤を経ながらモノと向き合い、パフォーマンスを生み出していったのかを検討し、パフォーマンスをめぐる人類学研究に新たな事例と視座を提供する。
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(177K)
「等身大」で聞き、書くフィールドワークに向けて
民話をめぐる実践を読み直す
德永 紗英
p. C04-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C04
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1980年代の口承文芸研究では、昔話等の類型によって現実を囲い込むのではなく、調査の現場で生起する言葉から眼前の生活を捉えようとする動きがあった。発表者はこれを、フィールドワークで人に話を聞く者誰しもに関わる問題と受け止める。大きな概念や類型からはこぼれるような、瑣末で断片的な言葉にも「等身大」で向き合うため、本発表では小野和子の民話採訪の実践を取り上げ、生活の現実を聞き、書く姿勢について論じる。
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(158K)
地域づくり人材の資質を捉える「質的」調査法の開発
早川 公, 大野 はな恵
p. C05-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C05
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本発表は、地域づくり人材の資質を捉える「質的」調査法の開発を、応用人類学の視点から考察したものである。具体的には、日本国内の3人の地域コーディネーターを対象に、インタビューと行動観察を組み合わせ、得られたデータを「エスノグラフィック・ディテール」として抽出・分類した。この調査法は、既存の組織開発における人材論とは異なる「質的」アプローチを示す可能性があり、他の事例への応用も期待できる。
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(164K)
創発的出来事の理解と理論的考察
インドネシア・フローレス島における積年のフィールドワークをとおして
青木 惠理子
p. C06-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C06
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本発表は、46年前からのフィールド・データをふりかえることによって、2025年1月にインドネシア・フローレス島のズパドリ村で起こった出来事を理解すると同時に、社会の構成原理と実現された出来事の関係について理論的に考察し、同時に、一般論として、積年にわたり蓄積してきたフィールド・データを活かすことの重要性を喚起することを目的とする。
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(288K)
男子割礼の変容と複数化
ケニア・メル地域の事例から
松岡 竜大
p. C07-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C07
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ケニア・メル地域では、男子割礼の実施形態が変容すると同時に複数化してきている。従来は割礼師による集団割礼が実施されてきたが、近年では、こうした集団割礼のほかに、医師による割礼を受ける者も増えてきている。この複数化している男子割礼に関するメルの人々の語りに注目し、男子割礼を巡る議論の対立と受容について分析する。
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(271K)
都市祭礼の担い手による「本義」の追求
「大垣祭の軕行事」のユネスコ無形文化遺産登録との関連から
矢田 達也
p. C08-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
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https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C08
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本発表では、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」のうちの「大垣祭の軕行事」(岐阜県大垣市)が、世界遺産登録前後の2000年~2010年代に大きくそのあり方を変化させていることに着目し、世界遺産登録を契機として、観光資源化の動きとともに伝統が「本来の姿」として再想像・再創造される動きも活発化していることを報告し、祭礼における「本義」の諸相を検討する 。
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(449K)
災厄後にわき上がる土着の知
岩手県気仙地域から心理学への問いかけ
河野 暁子
p. C09-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_C09
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臨床心理士である発表者は、東日本大震災後に岩手県気仙地域へ移り住んだ。地域で暮らす中で、災害後に展開されるこころに焦点を当てた支援へ疑問を持つようになった。コミュニティには民族芸能やお祭りといった土着の知があり、それらが災厄を生き抜く力となっていた。
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分科会1
分科会趣旨
アニミズムとの関係性を真剣に受け取る
外川 昌彦
p. D00-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D00
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(306K)
多元世界的状況におけるアニミズムの動態
タイ東北部のゾウをめぐる治療実践の事例から
大石 友子
p. D01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D01
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本報告は、タイ東北部でゾウを飼育するクアイの人々の事例から、日常的アニミズムの実態を検討することを目的とする。とりわけ、ゾウの飼育実践を通じてアニミズム的世界を生きるクアイの人々が、「多元世界」的な状況を自明なものと捉えていることに注目する。ゾウの治療実践において、異なる世界のアクターが実践を共有し相互参照しながら別様の実行を行う様相を取り上げ、アニミズム的世界の展延と変容について論じる。
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(191K)
インドの猿と猿神ハヌマーンから見たアニミズム的関係性の多元的な文脈
外川 昌彦
p. D02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D02
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本報告は、インド西ベンガル州ビルブム県の非定住的出自(Bede, Jajabar, etc)に由来する猿使い芸能者(bandar khera)と多面仮装の芸能者(bahurupi)による門付け芸から、特に猿が演じる人間と人間が演じる猿の演技を対比して検証する。アニミズム的存在論をめぐるスチュワート・ガスリー、ケイ・ミルトン、インゴルドらの議論を踏まえて、その多元的な関係性の文脈を明らかにする。
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(287K)
動物(神)と人との関係の多面性と複数性
熊をめぐるアイヌ説話からの検討
馬場 裕美
p. D03-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D03
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アイヌ世界観の研究においては飼い熊送り儀礼が重視され、人と動物(神、自然)との調和的関係が焦点となってきた。熊は人に毛皮や肉などをもたらすだけではなく人に危害を加えうる存在だが、神と人との関係の否定的側面は概して主題化されてこなかった。本報告は、アイヌの口承説話における動物と人との関係性の検討を通して、アイヌの信仰・世界観として理解・記述されてきた「アニミズム」とアイヌとの関係性について考察する。
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(167K)
“真剣”な輪廻とそうでもない輪廻
チベットの化身転生におけるアニミズム的解釈の位相
別所 裕介
p. D04-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D04
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本発表では、チベットの化身転生をめぐる教条主義的制度化に対し、それを相対化する関係性思考に基づく解釈を「アニミズム的化身解釈」と位置付けて検討を進める。具体的には、既存の化身転生をめぐる議論が「人間以上の存在に生まれ変わること」を焦点として硬直した展開を見せてきたことを踏まえ、その教条的硬直性を解きほぐす手段として、自然回帰的な枠組みの元で化身の身体性を脱構築していこうとする試みを取り上げる。
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(220K)
いかに山は怒るか?
ヒマラヤの山岳観光地域における自然の複数性
古川 不可知
p. D05-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D05
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本発表は、人間と非-人間の関わりを通した複数の自然の顕れについて、ヒマラヤ山岳観光地域の事例から考察する。山を人格的な存在と見るシェルパの人々から、それを景観として享受しつつ現地の慣習に付き合う観光客を経て、山を客体化する科学者へと至るグラデーションを描きだすとともに、シェルパもまた山を資源化し、科学者もときに自然を人格化することを指摘し、「一よりは多いが多よりは少ない」自然のあり方を描き出す。
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(401K)
個別発表D会場
急増する訪日外国人観光客をめぐる地域住民の対応と葛藤
東京都王子の「狐の行列」からみるインバウンド観光
李 婧
p. D06-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D06
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訪日外国人観光客の急増は特に2010年以降顕著になり、それに伴い「インバウンド(inbound)」という用語が2015年頃から一般に広まり始めた。本発表で取り上げる東京都王子の「狐の行列」という地域行事も、2010年以降にインバウンドの需要が急増した。本研究の目的は、「狐の行列」の事例を手掛かりに、インバウンド観光がいかに地域住民の暮らしと連続しているのかを明らかにする。
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(159K)
国立公園・観光・少数民族
タイに暮らすモーケンの土産品販売から国立公園における観光現象を考える
鈴木 佑記
p. D07-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D07
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本報告は、国立公園指定地域に暮らす少数民族モーケンの、土産品販売の実態を明らかにするものである。具体的には、2016年から2024年の間にタイ領アンダマン海で起きた出来事に注目することで、モーケンが新たに販売することになった土産品の内容とその背景について探り、国立公園における観光現象について考える。
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(155K)
現代台湾における「孤軍」のイメージを用いた観光
「国慶節」と「龍岡米干節」を例に
福田 真郷
p. D08-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D08
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本発表は、台湾に住む「孤軍(滇緬孤軍)」の子孫らによって開かれるイベントを例にとり、孤軍やその故郷である雲南省のイメージをいかに用いながら地域を観光化しているかを論じる。事例として取り上げるのは、桃園市忠貞でおこなわれる「龍岡米干節」、「国慶節」という2つのイベントである。いずれも各地から多くの人が集まる観光イベントとなっているが、その性質は異なる。
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(309K)
台湾における新たな日本人向け観光土産の考察
パイナップル・ケーキ(鳳梨酥)を例に
鈴木 美香子
p. D09-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_D09
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本発表は、台湾において日本人向けの土産として近年人気が高い「パイナップル・ケーキ(鳳梨酥)」を事例に、日本人の観光旅行と菓子土産の関係を考察する。土産品として多様化、高級化が進みバラエティも豊富になったパイナップル・ケーキの実態を明らかにし、その背景にある日本人が土産に求める「地域性」や「分配しやすさ」についても検討する。調査は台北市内の土産品販売店を中心に実施する。
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(168K)
分科会2
分科会趣旨
新型コロナウィルス感染症とマスク着用からみる東アジア
上水流 久彦
p. E00-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E00
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(201K)
台湾漢人のマスク着用理由にみる自他認識
欧米との対比にみる人権立国台湾
上水流 久彦
p. E01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E01
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2000年以降、欧米や日本との連帯強化や中国との差異化という点から人権立国を進めてきた台湾において、新型コロナウィルス感染症の拡大にともない広まったマスク着用の理由を手がかりに人権への認識を明らかにする。マスクを拒否する欧米を人権優先とする一方で、自分たちをそのような欧米とは異なり、他者に感染させない配慮や周囲への同調を優先するととらえる姿が台湾にはあった。
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(209K)
韓国におけるマスクの受容とK防疫
称賛されたK防疫とその限界
中村 八重
p. E02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E02
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本発表は新型コロナウィルス感染症への防疫にみるマスク着用を振り返り、K防疫と呼ばれたコロナ対応が国家的威信と認識されていた現象とその限界について論じる。マスク供給における迅速な対応や透明性の高いK防疫は高く評価され国の威信を高めたと解釈されたが、後にパンデミックが長期化するとK防疫という言葉は政権批判の言葉に変容していった。
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(247K)
マスク・イズ・メッセージ
マスクを通じて隠される自己と表されるアイデンティティ
藤野 洋平
p. E03-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E03
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「マスク・イズ・メッセージ」と題し、マスクには感染防止以外にもそこにメッセージを載せるという機能があることからマスクに表出するアイデンティティに着目する。マスクにはペルソナの一部としてアイデンティティをそこに拡張し表明するメディアだという仮説をたて、東アジアの事例からこの特徴を考察する。
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(162K)
マスク着用にみる自他認識の生成に関する一考察
コロナ禍後の中国を事例に
兼城 糸絵
p. E04-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E04
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本発表では、コロナ禍後の中国におけるマスク着用に関する語りを中心にマスクが生成させる自他認識の諸相を検討する。パンデミック後の中国社会ではマスクが新たな生活様式の一部となっている様子が確認された。その一方で、マスクの着脱をめぐっては他者との関係性によってせめぎ合う様子がみられた。それを踏まえると、マスクの着脱が自己と他者の関係性の中で解釈され実践される側面があることがみえてきた。
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モンゴルにおけるマスクの流行とその終焉
パンデミックをめぐる応答と牧畜戦略の変遷
尾崎 孝宏
p. E05-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E05
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本発表の狙いはモンゴル国が隣国由来のパンデミックを如何に経験したかを論じることと、このパンデミックが及ぼしたモンゴル牧畜社会への影響について論じることである。モンゴル国ではパンデミック終結後、多くの人がマスクを外したが、それでも多様な不可逆的変化がもたらされた。その意味で、COVID-19パンデミックはかつてモンゴル牧畜社会に大きな影響を残した自然災害と比肩しうる「災害」であったと結論付けられる。
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(220K)
個別発表E会場
「性的マイノリティ」が経験する相互行為上の困難
「顕在化していない心理的ディスコーダンス」に注目して
熊田 哲典
p. E06-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E06
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本発表の狙いはモンゴル国が隣国由来のパンデミックを如何に経験したかを論じることと、このパンデミックが及ぼしたモンゴル牧畜社会への影響について論じることである。モンゴル国ではパンデミック終結後、多くの人がマスクを外したが、それでも多様な不可逆的変化がもたらされた。その意味で、COVID-19パンデミックはかつてモンゴル牧畜社会に大きな影響を残した自然災害と比肩しうる「災害」であったと結論付けられる。
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(175K)
サイケデリック産業複合を支える多義の誤謬の連鎖
自我の解体を促す力の生成術に注目して
後藤 健志
p. E07-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E07
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近年の欧米諸国では、うつ病など難治性の精神疾患に対して、サイケデリック(幻覚剤)を治療薬として用いる医療の合法化が進められてきた。サイケデリックが治療効果を発揮するためには、患者の観点と環境の双方に自我の解体を志向せしめる働きかけが不可欠である。本発表では、このような志向性を患者に発現させる認知的原理である多義の誤謬の観点から、サイケデリック医療の世界的動向について人類学的に考察する。
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(266K)
台湾における「母語家庭」の実態とその実践
台湾語共学団を事例として
陳 珏勳
p. E08-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E08
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本発表は、台湾における台湾語を使っている家庭を事例として、保護者への聞き取り調査をもとに、台湾における「母語を学ぶ」という実践の行動と方法に関する諸特徴に着目することによって、母語家庭の実態について明らかにし、母語教育の現状と復興への道を考察することを目的としている。
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(186K)
現代台湾における言語政策と教育制度の変容
「バイリンガル政策」と「通行語」を中心に
齋藤 幸世
p. E09-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_E09
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現代の台湾では、「國語(Chinese)」、「国家言語(national languages)」、「通行語(regional languages)」が共存しながら、かつての宗主国の言語ではない英語を重視した「バイリンガル政策」を推進し始めている。本研究では、台湾でのフィールド調査を基に、 現代台湾社会が既に英語プラス「國語」とは限らず、マイノリティ言語のバイリンガル教育及び トリリンガル教育も実践し始めている状況を分析し、新たな多文化社会や国語認識を探究する。
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(213K)
分科会3
分科会趣旨
保健福祉医療福祉専門職によるエスノグラフィー
道信 良子
p. F00-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_F00
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(247K)
医師や大学教員の立場性で経験したエスノグラフィー
春田 淳志
p. F01-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_F01
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保健医療福祉分野におけるエスノグラフィーは、対象者の思いや生活を深く理解するための重要な手法である。本分科会では、家庭医療と医学教育を専門とする医師が、医療現場や地域でのエスノグラフィーの実践を通じて得た知見を報告する。医療者と地域住民の相互作用を描き、数値では表せない現象を言葉で捉える喜びと驚きを得る一方、フィールドワークの難しさや、医師という立場性の影響も痛感した。これらの経験と知見を参加者と共有したい。
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(209K)
超重症心身障がい者のケアにおける多職種協働
エスノグラフィーによる現場研究
竹内 智子
p. F02-
発行日: 2025年
公開日: 2026/03/15
DOI
https://doi.org/10.14890/jasca.2025.0_F02
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本報告は、エスノグラフィーを用いたケアの現場の観察調査通じて得られた知見についての発表である。観察調査では、看護職と福祉職が協働し、超重症者の生命と生活を支える姿が確認される一方、ケアの「ずれ」により利用者が取り残される様子も確認された。観察調査を通じて、協働ケアの実践現場を直接理解できることは、ケアの現状や課題を具体的に把握し、より効果的な支援方法を模索する上で非常に意義深いものである。
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