抄録
2011年3月11日起きた東日本大震災では15,869人が亡くなり、2,847人が行方不明となった。遺族となった人の数は約10万人と推計され、遺族へのケアは本震災における重要なテーマの一つである。本震災で1,500人以上の子どもが親を亡くし200人以上の子どもが両親ともに亡くしており、多くの子ども達が大切な人を亡くしている。筆者らはグリーフを抱える子どもとその家族をサポートする3時間のプログラムを1か月に1回開催している。プログラムは子どもや家族が安心し死別体験を語り、共有できる場となっている。その一方で、家族がいまだ行方不明で、家族が行方不明となっているあいまいな喪失を抱える子どもは死別体験とは異なる心理的状況におかれている。子どものグリーフサポートは長期間に渡り行われる必要があると思われる。