抄録
本研究は、中学生を対象に地域河川を利用した水難事故防止学習を実施し、河川環境に対する認識と河川に対する認識について授業前・後の質問紙調査の結果をもとに検討することで今後の水難事故防止学習のあり方に資する知見を得ることを目的とした。授業前・後の平均得点の差を検討した結果、河川環境に対する認識と河川に対する認識は有意に変容した。また、地域河川での遊び経験の有無別に授業前・後の河川に対する認識を検討した結果、水難事故防止学習の内容は、河川での遊び経験といった生徒の生活実態を踏まえることが肝要であると示唆された。