安全教育学研究
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地震に対する抜き打ち避難訓練は臨機応変な避難行動を促進するか?
村越 真小山 真人河合 美保
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2016 年 16 巻 1 号 p. 3-13

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抄録
本研究では、実践1で地震を想定した抜き打ち避難訓練における児童の行動実態と課題を明らかにした上で、実践2では課題解決のための事前指導の効果を検討した。実践1では、A、B2小学校の抜き打ち避難訓練の観察と児童への質問紙調査を行い、落下物に対応する意識が低いという課題とともに、遠くても自分の机に戻るという不適切な避難行動がとられる可能性を指摘した。実践2では、これらの点を確認するとともに、机がない場所でも可能な方法で身体を守る臨機応変な初期対応を促進することを目的とした事前授業を行い、効果を検討した。その結果、事前授業は初期対応における落下物への意識を一定程度高めることはできたが、教室以外の場所で机の下に隠れられない場所にいた場合でも、落下物を意識した行動を取らなかった児童の割合はA小学校では17.1%、B小学校では35.5%であった。また、教室内で近くにない自分の机に隠れるという不適切な行動がA小学校では39.5%、B小学校では61.0%の児童で観察された。児童が自分の机の前に座っているという定型的状況で目的を十分説明することなく避難訓練が繰り返し行われると、自分の机を使うという教室空間の特性によって、抜き打ち避難訓練の避難でも自分の机を使うという日常的なルールが優先されてしまう可能性が示唆された。
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