2021 年 9 巻 p. 24-29
【目的】協同学習を用いたシミュレーション演習における看護学生の不安と気分の変化を明らかにする。【方法】看護系大学の 3、4 年生の 81 名に、協同学習を用いた振り返り学習後、協同学習グループにてシミュレーション演習として、開腹術後患者の観察とアセスメントを行った。シミュレーション演習前後に状態不安と気分を測定した。【結果】状態不安得点は演習後で有意に低下していた(p = 0.021)。気分のうち、怒り-敵意と緊張-不安および総合的気分状態の得点は、演習後に有意に低下していた(それぞれ p < 0.001, p < 0.001, p = 0.014)。【考察・結論】協同学習を用いたシミュレーション演習は、ネガティブ感情などの心理的変化が少ない学習方法といえる。