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災害時には通信ネットワークが分断され,情報通信機能が失われる.この問題に対し,災害時の情報通信に関する研究が各所でなされてきた.静岡大学でも,2000年から2004年に,画像処理とアドホックネットワークを利用する災害時情報通信プロジェクト(Resia)を行った. Resiaでは,災害時にはマルチホップアドホックネットワークは有効であることが示された反面電源の確保が問題であることも指摘された.一方,近年小型の風車や発電床を用いたエナジーハーベスト(EH)が注目されている.EHは,通常であれば無駄になっている微風や振動等のエネルギーを電気エネルギーに変換する技術である.本研究では,これらの背景から,まずEHの現状を調査し,情報通信に必要となる機能を挙げる.次に,災害時の情報通信へのEHの利用可能性と不安定に供給されるエネルギーを有効に利用する通信手法を考察する.