日本インテリア学会 論文報告集
Online ISSN : 2435-5542
Print ISSN : 1882-4471
建築・インテリア系大学生の自室インテリア空間に対する自己化の時代比較
松田 奈緒子長野 和雄
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2021 年 31 巻 p. 117-124

詳細
抄録
自室のインテリア空間の自己化に関し,時代による影響を検証するため,写真投影法とプロトコル分析を用いて,建築・インテリア系の大学生を対象に,2001年と2019年の比較を行った。さらに,2001年の調査では不十分であった空間の自己化過程における調査対象者の類型化を行った。2001年と2019年の調査対象者を合わせて,クラスター分析により「未重視型」「日常重視型」「方針重視型」「機能重視型」「思い出重視型」「日常・思い出・感覚重視型」の6つのタイプを導出し,その特徴を詳らかにした。その結果,インテリアに関する情報量も商品量も増えた2019年の方が,むしろ十分に空間の自己化を果たせていない者が多いという実態が浮かび上がった。この空間の自己化意識の異なる6タイプに対して,それぞれに適切に対応することにより,インテリア空間の自己化を促すことができると期待される。
著者関連情報
© 2021 日本インテリア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top