日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
單一共鳴器の固有振動數に就て
勝木 保次時實 利彦
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1944 年 4 巻 12 号 p. 9-13

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抄録

著者等は母音の發生機構に關する研究を續行中であるが、其に關聯して先づ各種共鳴器の音響學的性質を闡明ならしめん爲、各種の實驗を行つたが、その實驗結果のうち聯成共鳴器の固有振動數に就ては既に報告した。茲では單一共鳴器の固有振動數並びに球(圓筒)共鳴器--管共鳴器--管の固有振動數の移行關聯性に關する實驗結果の一部を述べる。實驗方法は前報告と全く同一で、音源の音の強さを一定に保ちつつ振動數を連續的に變化し、肉耳により共鳴點を決定し、固有振動數を求め、更に實測値と各種共鳴器の理論式より求めた理論値とを比較して、是等の理論式の適合範圍を決定し且、既に導かれている種々の補正に關して批判を行つた。

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© 1944 一般社団法人 日本音響学会
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