本論文は矩形平板からの、音波の反射の特殊な場合として、無限長細平板に入射する反射音場の状況を表す近似式を導き、数値計算と実験によりその近似式を評価した。近似式は Fresnel-Kirchhoff の回折理論を用いて、"音圧反射指向係数"なる量を定義、使用して送・受波器が同一地点にある場合についての解析を行い、反射音場を表す近似式を導き数値計算を行い、近似を用いない方法との比較によって検討を行った。その結果、無限長細平板と送・受波器の距離が、波長の約16倍以上あれば、この近似式を使用して音場の解析を行うことができることが明らかになった。併せて、音波の反射の実験を行い、上記の適用範囲などを考慮したので報告する。