反射光強度変化を利用した光ファイバ変位センサ(フォトニックセンサという商品名で広く知られている)は、本来は面垂直振動変位測定用であるが、本研究ではこれを用いて面内振動を測定する簡便な方法を考案し、測定精度や感度について調べた。この方法は、振動体表面に反射率の大きく異なる境界部を設け、この境界付近に投光と受光のファイバが一体となったプローブを設置すると、境界線と直角の方向の変位によってプローブ照射面における2領域の割合が変化するので反射光量が変化し、従ってセンサ出力電圧から変位が測定可能となるものである。実験の結果、最小30A程度の微小振幅まで測定可能であることが分かった。また、低周波の加振装置を併用して試料表面の反射率のばらつきによる影響を相殺する方法を考案し、1次元的な縦振動モードや2次元的な面内振動について変位分布を測定したところ、理論値ともよく一致し、精度良く測定できることが明らかになった。