日本音響学会誌
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Print ISSN : 0369-4232
ラウドネス補償特性を有するディジタル補聴器の一構成法
浅野 太鈴木 陽一曽根 敏夫林 哲也佐竹 充章大山 健二小林 俊光高坂 知節
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1991 年 47 巻 6 号 p. 373-379

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抄録

単一のディジタルフィルタを用いて、入力のスペクトルの変化に追従し、出力信号を装用者の聴野内に収めるよう増幅特性が変化する補聴方式を提案する。更に、ディジタルシグナルプロセッサを用いて本方式を実時間で実現するシステムの構築法を述べる。また、システムの評価を行うため、模擬難聴耳3例、感音系難聴耳2例に対し、単音節明瞭度試験を行った結果についても報告する。この評価実験から、特に、健聴耳に比べて聴野の狭い感音系の難聴者に対し、本システムによる聴野の拡大の効果が示された。

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© 1991 一般社団法人 日本音響学会
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