日本音響学会誌
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超音波の移動定在波を用いた微小粒子の粒径計測
山越 芳樹小林 正樹
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1994 年 50 巻 3 号 p. 198-204

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抄録

超音波を用いて、溶液中の微小粒子の粒径を精度よく測定する方法を提案した。この方法は、微小粒子が超音波の定在波により受ける放射圧の大きさが、その粒径に大きく依存して変わることに着目し、定在波を移動させたときの微小粒子の運動軌跡を顕微鏡下で観察することで微小粒子の粒径を計測しようとするもので、微小粒子の粒径を高い精度で測定できるという特徴がある。まず移動する超音波定在波中での微小粒子の運動を数値的に解析し、粒径計測のアルゴリズムを示した。更に、ポリスチレン微小粒子を用いて基礎実験を行い、本手法の有効性を確認した。最後に、計測法の測定精度についても検討を加えた。

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© 1994 一般社団法人 日本音響学会
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