抄録
ユニモルフ構造の電気歪形振動板を使用するカンチレバー形の振動変位ピックアップを検討した。ピックアップには2種類あり、一つは曲げ振動測定用、もう一つはすべり振動測定用である。実験によって、長さ4mm、幅2〜3mm、厚さ0.4mmのユニモルフを使用した。振動ピックアップの入出力特性は、振動変位レベル-90dB〜-10dB(0dB:10μm)、周波数100Hz〜4kHzの範囲において直線性が保たれていることが確認された。この新しい位ピックアップを用いて、10mmφ×15mm程度の直流小形モータのハウジングの振動変位を測定し、振動変位の分布を図示した。更に、新しく設計したインパクトハンマを入力加振器に、このピックアップを出力センサとして使用し、直流小形モータハウジングのモーダル解析を行った。解析の結果、幾つかの固有周波数における振動モードが示された。これにより新しい振動ピックアップがモーダル解析用のセンサとして適切であることが確認された。