日本音響学会誌
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回転楕円体モデルによる両耳間の音響諸係数の予測
杉山 精坂口 達矢青木 茂明木下 郁一郎
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1995 年 51 巻 2 号 p. 117-122

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抄録

音の方向知覚は両耳の音圧レベル差、時間差でなされていると言われる。従来、これらレベル差・時間差を解析的に求めるには球殻が主として用いられていた。測定値と実測値とには若干の差異が生じていた。ここでは数値解析のモデルとして扁長回転楕円体、扁平回転楕円体を用いている。両耳を含む水平面内から平面波が入射する場合の両耳相当点の音圧レベル差、時間差に相当する等価両耳間距離を算出し過去の測定値を含めた実測値と比較検討している。その結果、扁長回転楕円体が第1近似のモデルとして適していることを示した。

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© 1995 一般社団法人 日本音響学会
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