日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
L_<50>及びL_<Aeq>に基づく環境騒音の評価方法に関する研究
大宮 正昭久野 和宏三品 善昭大石 弥幸林 顕效奥村 陽三
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1999 年 55 巻 2 号 p. 100-109

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抄録
名古屋市域において収集・蓄積された環境騒音に関する測定, 調査データを用い, L_<50>及びL_<Aeq>に基づく騒音の評価基準について考察した。騒音に対する住民反応とL_<50>及びL_<Aeq>の関係を累積度数分布, AIC及びメンバシップ関数に基づき分析, 整理し, それぞれ評価基準を導出し, 相互に比較検討を行った。市域を道路に面する地域と一般地域(住居系地域及び商工業系地域)に分類した場合, (1)住居系地域の評価基準はL_<50>に関しては我が国の従来の環境基準と, L_<Aeq>に関してはWHOや諸外国の基準と概ね一致する, (2)商工業系地域の評価基準はdose-responseの上からは住居系地域とほとんど変わらない, (3)道路に面する地域の評価基準は一般地域に比し5〜10dB高い, (4)L_<50>は昼間, L_<Aeq>は夜間において住民反応との対応が良い, ことなどの知見が得られた。
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© 1999 一般社団法人 日本音響学会
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