本研究では, 独話や対話に存在する間投詞に着目し「発話中の間投詞は聞き手に対してどのような働きを持つのか」「協調的なシステムの応答文生成において間投詞は有効・必要なのか」という観点から, 聴取実験による検討を行った。その結果, 間投詞に関する幾つかの知見を得ることができた。これらの知見に基づき, 対話システムにおいて「より自然なシステム応答」及び「情報検索・応答文生成によって不可避的に生じる無音が引き起こす不自然さの軽減」を目的として, システム応答音声中に間投詞を挿入することを考案した。そして, WOZ (Wizard of OZ)による音声対話システムを用いて, 間投詞が付与されたシステム応答に対する評価実験を行った。実験結果より間投詞が, 音声対話システムにおける応答文生成時間の確保や, 発話権の維持, 及びシステムが動作中であることを示すサインとして有用であることが分かり, 間投詞挿入による効果が確認された。