抄録
発達障害児に対する学習指導方法を確立するため、様々な教材の比較、実証実験を通じて発達障害児に対する効果的な教育方法・学習支援方法を明らかにした。実践研究の対象は、発達障害の診断を受けているIQ70の生徒、中学2年生、40名で、ICT教材(映像教材)と記述式教材(紙媒体)による学習結果の違いを比較した。ICT型の教材2種と、筆記型の教材2種の4種の教材を使って、45分の授業を週に2回、1年間続け、毎月テストを実施した。教科は算数と国語で、平均点と平均取り組み問題数について分析した。その結果、発達障害児、特にIQ70の生徒に対して、有効な学習方法が、5~10分で解き終わるプリント型の記述式教材であることが分かった。