学校メンタルヘルス
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原著論文
原因帰属といじめ被害の長期的影響との関連
勝間田 冬華
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2025 年 28 巻 2 号 p. 190-200

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抄録

【問題と目的】いじめ被害の影響を理解するうえで,トラウマ後に生じる自己非難的帰属の概念が重要である。Janoff-Bulmanは,行動の自己非難(BSB)は適応的,特性の自己非難(CSB)は不適応的機能を持つと主張したが,これまで一致した知見は得られていない。また,いじめの原因帰属に着目した従来の研究は仮想場面を用いた検討であることから,外的妥当性の欠如が指摘されている。本研究では,実際のいじめ体験の原因帰属を測定する尺度を作成し,いじめ被害の影響との関連を検討することを目的とした。

【方法】高校生,大学生545名を対象に,質問紙調査を実施した。デモグラフィック変数(性別,年齢,学年),小学校,中学校でのいじめ体験,いじめ体験の原因帰属,いじめ被害の影響(心的外傷後成長(PTG),抑うつ,心的外傷後ストレス障害(PTSD)症状,心的外傷後低下(PTD))を測定した。

【結果】“加害者への帰属”,“被害者の行動への帰属”,“被害者の特性への帰属”の3因子からなり,一定水準の信頼性を有するいじめの原因帰属尺度が作成された。続いて,いじめの原因帰属の傾向はいじめの役割によって異なる可能性が示唆された。“加害者への帰属”は,PTGとPTD, PTSD症状に正の関連を示した。また,BSBに対応する“被害者の行動への帰属”は,PTDにのみ正の関連を示し,CSBに対応する“被害者の特性への帰属”はPTGに負の関連,PTD, PTSD,抑うつに正の関連を示した。

【考察】結果から,いじめの役割によって原因帰属の傾向が異なることが示され,特に傍観者による被害者への有責性意識への介入が重要であると考察された。また,いじめ被害の原因帰属によって被害による影響が異なる可能性が示唆された。“被害者の特性への帰属”が心理的不適応と関連することが明らかになったことから,いじめ被害者への支援として,CSBを低減する介入が重要であると考えられる。

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