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本研究では、某百貨店におけるクレジットカードを利用した購買履歴データを使用し、長期間にわたって、購買を継続する顧客と休止する顧客の特徴を明らかにする。分析では、来店回数の違いから分析対象となる顧客層を限定した後、それらの違いを関連購買分析の観点から明らかにしている。結果として、継続顧客、休止顧客が共通して関連購買する商品群と、独自に関連購買する商品群として、継続顧客ではブランド子供衣料を、休止顧客ではブランド化粧品を識別した。これらは、単独での購買が継続か、休止かということを決めるのではなく、共通関連購買商品と独自の商品群を共に購買することが重要であることを発見した点に、本研究の意義がある。