昨今、各人の自発的な参加のもと結成され、公益的な協働を行う「非営利ネットワーク」の社会的インパクトが増大している。そうした非営利ネットワークの成員らは、メーリング・リスト(ML)やSNSなどのICTをインタラクションのツールとして活用しているため、そこでのログ(通信記録)は、そのネットワークの内実や動態を知る上での重要な一次資料となると考えられる。 本研究では、先ず、非営利ネットワークにおいて実際に使用されているMLのログに対してテキストマイニングを実施し、結成から協働の組織として機能するに至るプロセス(組織化プロセス)の可視化を試みた。次いで、可視化の結果をふまえ、自発的に形成された組織の動態を把握する手法としてのテキストイニングの適用可能性について考察した。