日本は太陽電池の研究・開発・生産をリードし生産シェア世界1位である。しかし近年急速に世界市場が立ち上がり、日本のシェアは急速に低下してきており、競争パラダイムは替わった。この状況のなかで、九州に富士電機システムズ、ホンダソルテック、三菱重工、昭和シェルソーラーの4社が薄膜太陽電池生産工場を建設した。まさに九州に産業集積「ソーラーセル・アイランド」が形成された。この太陽電池と液晶、半導体の産業集積の事例を比較し、アーキテクチャの概念から、「モジュール型産業集積」と「擦り合せ型産業集積」の概念を提案した。そして日本の競争力を強化する「擦り合せ型産業集積」への方向を提言した。