本研究は、知識創造経営を支援する目的で、ナレッジワーカーの行為を識別し、分析し、ナビゲートする「活動モニタリングシステム」の構想を提案するものである。この構想には、SECIモデルを拡張したOntological-shift モデルが用いられている。既存の知識経営システムと比べ、このシステムは2つの特徴を持つ。1つ目は、 知識を客体としてマネージすることよりも、知識創造プロセスをマネージすることを優先する、行為中心のフレームワークを構築していることである。2つ目は、形式知だけでなく、暗黙知に関する行為も人工知能に理解できるようにするという人工知能活用のフレームワークを構築していることである。