抄録
本論文は企業組織の活性化においては、経営者と中間管理者の協働が全体の共感を得る大きな原動力になることを前提としている。そして、組織内の共感を生むネットワーク創りに関する新規モデリングにより研究の位置づけの明確化を図り、いくつかの実証実験を通して仮説検証の第一歩を述べる。モデリングは拡がりと深まりの両面からなるプロセス表現のマトリクスであり、多くの事例を説明できると同時に、課題発見にも繋がる。実証研究は、地元中小企業のアンケートやヒアリングに止まらず、研究室主催のオープンセミナーで現役経営者や中間管理者を交えた活発な議論を通して仮説の裏づけを進めた。