抄録
情報活用の進んだ成熟社会では、従来的マーケティングの「新規顧客を発見し、販売成果を上げる」、よりも「長期的な顧客関係を構築し、顧客のロイヤルティを高める」が重要になっている。しかし、製品・サービスのライフサイクル全般にかかわるこれらの活動は、従来のマーケティング部門の担当業務に留まらず、全社挙げての活動にならざるを得ない。
コトラーの提唱する全体論的マーケティングでは、製品・サービスのライフサイクル全般にわたって顧客がどのように自社と関係を持ち、自社との関係からどのような影響を受けるかを様々なデータをもとに分析し、適切なアクションをとる必要があるため、情報システムの効果的な活用が欠かせない。この全体プロセスをモデル化し、効果的な活動とは何かを考察する。