トレーディングカードゲーム(TCG)ソフト「オシャレ魔女 ラブandベリー」(2004~2008)事例で観察されたカードを共用できるコンシューマゲームソフトの販売がアーケードゲームの実績(カード出荷枚数)に与える影響のメカニズムを論じる。
そのために製品普及モデル(Bass,1969)をシステムダイナミックス(SD)法で構成するモデル(Sterman, 2000)を修正したTCGソフト普及モデルによるシミュレーションを試みた。シミューレーション結果はコンシューマゲームの発売時期を早めることが常にアーケードゲームの実績の低下に結びつく訳ではなく、逆に実績向上の梃子になる場合もあることを示唆している。