抄録
与えられた課題に対して、学習者がプロジェクトチームを組みアプローチをしていくPBLでは、複数の学習者が共同して解を導き出すため、学習チームをどのように構築するかが、科目の運営においては重要である。本研究では、文系大学における過去のPBLの実施経験から、課題の類型によって、学習者チームの構造やコミュニケーションのあり方が異なっていることに着目をした。診断、評価などの分析型問題においては、自律的に機能するホモジニアスな集団による学習が効果的であったのに対して、設計、計画などいわゆる合成型問題においては、ヘテロジニアスな集団が協調的に振る舞うモデルが有効であるということが明らかになった。