近年投資家の間でレバレッジドETFとインバースETFが注目されている.これらは,日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)のような連動元の株価指標(原指標)の数倍の値動きをすることを目指したファンドである.このことから,これらの金融商品に売買が集中するようになると,原指標に大きな影響を与えることになり,その影響が連動するETFへ跳ね返ってくるのではないかという指摘が出始めた.
そのため,本研究では人工市場を用いて,「レバレッジドETF」や「インバースETF」の売買が原指標を占める割合が変化したときに,原指標に対してどのような影響を与えるか分析を行った.