抄録
ベトナムでは工場の食堂で起こる大規模食中毒がストライキの原因でもあり社会問題化している。社員食堂の食中毒発生件数は日本4.1%に対し、ベトナム13.1%で、工場運営上食中毒予防は重要課題である。2015年に日本の企業食堂6箇所と、ベトナムの工場の社員食堂6箇所を調査した。調査には、国際的な衛生管理の手法であるHACCPの考え方を導入した日本の厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」を参考に作成した91項目のチェックリストを用いた。本稿では、調査結果の比較により抽出された日越の相違点から、ベトナムの工場内食堂において、食中毒予防のために改善すべき食品安全衛生管理上の課題を報告する。