日本社会福祉マネジメント学会誌
Online ISSN : 2436-4061
幼児が描く人物像およびアイテムの大きさへの能動的触知覚活動の影響
太田 研
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2021 年 1 巻 1 号 p. 03-13

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抄録

本研究の目的は,幼児が描く人物像および人物像以外のアイテムの大きさに能動的触知覚活動が影響するかを検証することであった.都内幼稚園と埼玉県内の保育所にて実施した.参加者は年長児58名であった.能動的触知覚活動は,「カブトムシとのふれあい」,「さつまいも掘り」や「泥団子づくり」であった.参加者は能動的触知覚活動の前後に,活動の様子を自身の姿も含めて描いた.データは,描かれた人物の面積と人物以外のアイテムの面積であった.活動前後の人物面積とアイテムの面積について,ウィルコクソンの符号付き順位検定を用いて比較した.その結果,描画の面積の変化は,活動ごとに異なった.「カブトムシとのふれあい」活動は,人物面積の増加をもたらしていた.「さつまいも掘り」や「泥団子づくり」は,物的面積の増加をもたらした.能動的触知覚活動が描画の面積の増加を及ぼす機序について検討した.

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© 2021 一般社団法人日本社会福祉マネジメント学会
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