看護教育学研究
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原著
「看護師としての倫理的行動自己評価尺度」の開発
― 病院に勤務する看護師の倫理的行動の質向上に向けて ―
永野 光子舟島 なをみ
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2019 年 28 巻 1 号 p. 45-56

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抄録

 本研究は、病院に勤務する看護師が倫理的行動の改善・調整に活用可能な「看護師としての倫理的行動自己評価尺度」の開発を目的とする。尺度の開発は次の3段階を経た。①質的帰納的研究の成果を基盤とした質問項目の作成と尺度化、②尺度の内容的妥当性の検討と修正、③1次、2次調査による尺度の信頼性・妥当性の検討である。作成した尺度は、31質問項目からなる4段階リカート型尺度である。
 1次調査には、「看護師としての倫理的行動自己評価尺度」と特性調査紙を用いた。病院に勤務する看護師1,404名に質問紙を配布し、返送された674部(回収率48.0%)のうち有効回答606部を分析対象とした。結果は、クロンバックα信頼性係数が0.93であり、尺度が内的整合性を確保していることを示した。また、看護倫理に関する勉強会への参加経験ありの者が、参加経験なしの者よりも(t=3.93, p <0.001)、看護者の倫理綱領を知っている者が知らない者よりも(t=2.30, p=0.02)、尺度の総得点が有意に高く、既知グループ技法による構成概念妥当性を確保していることを示した。2次調査は、看護師100名を対象に再テスト法を実施し、有効回答33部を分析した。その結果、総得点の相関係数が0.61(p <0.001)であり、尺度の安定性に課題があることを示した。以上の結果は、開発した尺度が信頼性・妥当性を概ね確保していることを示す。

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© 2019 日本看護教育学学会
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