2021 年 18 巻 p. 46-53
本研究では、ジュニア選手の競技不安がどの程度強い抑うつ症状と不安症状のリスク要因になっているのかを把握することを目的とした。中学校の運動部に所属するジュニア選手438名(平均年齢13.23歳、SD=0.02歳)を対象として、競技不安、不安症状、抑うつ症状を測定する質問紙調査を行った。分析の結果、わが国のジュニア選手において、競技不安が高いほど強い抑うつ症状と不安症状を呈するリスクが高まることが示された。わが国のジュニア選手のメンタルヘルス問題に対する支援体制を整え、連携しながらジュニア選手をサポートしていく重要性が議論された。