スポーツ精神医学
Online ISSN : 2436-1135
Print ISSN : 1349-4929
原著
大学生スポーツ競技者における精神障害
堀 正士佐々木 恵美
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 2 巻 p. 41-48

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抄録

T大学の体育学部学生における精神障害の分析結果から、大学生のスポーツ競技者における精神的問題を検討した。

対象は平成5年から15年までの10年間にT大学保健管理センター精神科を受診した同大学体育学部学生37例である。これらを他学部の受診学生と比較したところ、彼らは他の学部学生より受診率、平均受診回数ともに少ない傾向にあった。また、初診時期は4年時が最も多かった。他学部学生と比較して摂食障害を呈するものの割合が高く、逆に統合失調症の割合は低かった。摂食障害を呈した学生では耐久性や審美性を求められる競技を専攻しているものが多かった。

また入学時UPIの分析から、気分の波が大きい、決断力がない、他者に対して敏感な反面不信感が強いといった性格傾向が明らかとなった。さらに不適応状況の分析からは、大学生スポーツ競技者にとって「競技者」と「大学生」の同一性の両立に絡む問題が精神障害の発症に影響していると考えられた。

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© 2005 日本スポーツ精神医学会
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