The Journal of JASTRO
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気道狭窄を呈した局所進行非小細胞肺癌に対する放射線治療とNd-YAGレーザー治療の併用療法の有用性に関する検討
西村 敬一郎高橋 健夫長田 久人村田 修本戸 幹人細野 眞本田 憲業
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2005 年 17 巻 2 号 p. 97-101

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抄録

局所進行非小細胞肺癌において気道狭窄を伴い縦隔リンパ節腫大の著明な症例は手術適応に乏しく治療に難渋する. 今回われわれは, 気道狭窄により呼吸困難を呈し, 緊急治療を要した局所進行非小細胞肺癌患者7例を対象に, YAGレーザー治療と放射線外部照射 (60Gy~66Gy目標) の併用療法を施行した. 患者は強い呼吸困難を訴えたため原則としてYAGレーザー治療を先行し, 引き続き放射線治療が開始された. 治療開始時, 呼吸困難のために仰臥位が困難であった多くの症例は治療早期に症状が改善し, 全例治療完遂が可能であった. 治療により酸素投与は不必要で独歩移動が可能となり通常生活が可能となり, 局所制御効果も良好であった.
強度気道狭窄を伴う局所進行肺癌においてYAGレーザー治療併用放射線治療により気道狭窄は改善し, 高いQOLを得ることが出来た.

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© 2005 日本放射線腫瘍学会
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