The Journal of JASTRO
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放射線腫瘍学における医療実態調査研究
米国における歴史, 方法, 成果と役割
手島 昭樹
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1999 年 11 巻 4 号 p. 247-254

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抄録
医療実態調査研究は米国にて開発された放射線腫瘍学における臨床的精度管理法である.構造調査, 過程調査, 結果調査からなる.過程調査は二段階クラスタサンプリング法を行い, まず各施設層から調査対象施設を無作為に抽出し, つぎに各施設からも症例を無作為に抽出し, 訪問調査により詳細なデータ集積を行う.集積データに加重幾何補正をかけ, 統計学的全国平均値を求める.さまざまな調査項目におけるこの値を精度管理の基準値とする.この研究は過去25年間にわたり, 基本的放射線治療技術を継続的に改善することで, 障害発生率の減少と治癒率の向上が国全体で得られるという膨大な科学的証拠を提供し続けてきた.この手法はわが国でも適用可能である.
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© 1994 The Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
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