抄録
1988年から1993年の期間に33例の評価可能な前立腺癌患者の放射線治療を施行した.年齢は54歳から86歳, 平均69.3歳.進行期別にはBが3例, Cが25例, Dが5例であった.最小経過観察期間は1年であつた.放射線治療は40Gyから50Gyの骨盤照射後に20Gyから30Gyの原体照射を用いた前立腺へのブーストを行つた.総線量は68Gyから70.4Gy, 平均70Gyであった.CDDP, ADR, MTX, 5FU, CPMによる全身化学療法を同時かつ補助的に併用した.ホルモン療法も補助的に併用した.3年生存率はB, C, Dがそれぞれ100%, 100%, 60%であり, 5年ではCが85%であった.5例の再発例はすべて骨であった.直腸の合併症としてはGrade 1が5例 (15%), Grade 2が4例 (12%), Grade 3が1例 (3%), であった.症例数, 観察期間とも十分でないものの, 前立腺癌の原体照射は障害発生確率を低下させ, 生存率を向上させ, 有望であると考えられた.