日本テレワーク学会誌
Online ISSN : 2433-1945
Print ISSN : 1347-3115
環日本海経済圏への展望とJobCasting(<特集>グローバリゼーションとテレワーク)
熊野 健志
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2013 年 11 巻 1 号 p. 56-63

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抄録

日本は、厳しい経済環境、国際競争の中で自ら変化することを求められている。一方で、我々自身には止めることができない3つの変化にさらされている。一つ目は、社会主義から資本主義への変化である。二つ目は、産業資本主義社会から情報化(知識)社会への変化である。三つ目は、日本自体の社会的変化である。そこで、まず、日本海対岸のロシア、中国、モンゴル、北朝鮮の社会主義の変化を確認する。次に移行が進んでいる情報化社会はこれまでと何か違うのか、そして情報の価値について考察する。さらに過去100年余りの間に大きな成長を遂げた日本の強みについて改めて検証する。これらの3つの変化を踏まえた上で、現在、台頭しているクラウドソーシングの動きを確認し、日本テレワーク学会の研究部会で議論が進められているJobCastingの戦略的活用の可能性について言及する。最後にその実現に向けての具体的な3つの方策、人的交流と人材育成、業務モジュール化技術の深化、環日本海諸国の連携強化について提起する。本稿を契機とし、極東地域の次の100年の成功戦略への議論が始まれば幸いである。

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© 2013 日本テレワーク学会
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